マルチワイヤーソー切断とは?
マルチワイヤーソー切断は、Φ0.16㎜~Φ0.18㎜程度の極めて細い鋼線に被削物を下降させ、押し当てながら切断する加工法です。
ガイドローラーに任意のピッチでワイヤーを巻き付けることで、およそ数百個の部品を一度に切断することが可能になります。
ガラス、水晶をはじめ、シリコンやMMC(複合材)、コバール、各種セラミックなど加工の難しい難削脆性材のスライスに適しています。
マルチワイヤーソー切断で叶える3つのメリット
加工効率UP
多数個を同時に切断取得することができ加工効率、生産性が大きく向上します。等ピッチはもちろん、変則ピッチでの切断も可能です。
材料ロスの低減
カーフロスが小さく(0.2mm)、材料歩留りが向上。ワークダメージを極力抑えた切断加工で、材料ロスを低減することが出来ます。
後工程の時間短縮
切断面粗度は、Ra0.3sと高精度。
チッピングが無く、バリ・カエリも極限まで抑え、後工程のラッピングの作業時間も短縮出来ます。
仕様・加工条件
素材寸法 | 最大 200mm / 8inch×280L 以内 |
対応形状 | □物・○物・異形不問 |
切断寸法 | 最小 0.15mm |
切断精度 | ±0.01mm |
カーフロス | 0.2mm |
切断面粗度 | Ra0.3s |
加工材質 | ガラス・水晶・シリコン・MMC・コバール・各種セラミック等 |
※寸法公差や加工精度、納期は材質や加工条件によって異なりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
ワイヤーソー830DD
□200×長さ270mmまで切断可能(切断厚0.2mm以上35mm以下)※切断厚0.2mm以下は長さ270mmまで切断可能
\ 比べてわかる、ワイヤーソーの特長 /
主なスライス加工方式である「バンドソー」「内周刃切断」と加工特性を比較!
バンドソー | 内周刃切断 | マルチワイヤーソー | |
カーフロス | 2㎜ | 0.3㎜ | ◎0.2㎜ |
切断精度 | ±0.2 | ±0.02~0.05 | ◎±0.01~0.05 |
同時取り数 | 1個 | 1個 | ◎最大700個 前後 |
マルチワイヤーソー切断のメリット
✓ 少ないカーフロスとワークダメージの低い加工で価格高騰する材料のムダを削減できます。
✓ 一度に大量の部品取得が可能なマルチ切断方式で、量産加工にも適しています。
✓ インゴットから板状へ、板状から個片へ。お求めの数量・形状・寸法で高精度に切断可能です。